Column
外壁塗装の助成金・補助金【2026年】全国で使える制度と申請の流れを解説
公開日:
最終更新日:
外壁塗装の費用を抑えようと助成金を調べて、「国の制度は使えない」という情報ばかりで諦めた人は多いはずです。たしかに外壁塗装に特化した国の専用制度はありません。ただ、全国の多くの市区町村が独自の住宅リフォーム助成金を設けており、条件が合えば工事費の一部を補助してもらえます。
この記事では、2026年時点で全国的に活用できる助成金・補助金の種類、申請条件、流れ、よくある失敗例を、外壁塗装の専門店として現場で把握している情報をもとに説明します。
外壁塗装に助成金・補助金はある?結論と全体像
外壁塗装に使える助成金・補助金は「ある」。ただし国が全国一律で支給する外壁塗装専用の制度はありません。
活用できる制度は大きく2経路あります。
- 国の制度(住宅省エネ2026キャンペーン):断熱材を新設する工事とセットが条件。外壁塗装単体では使えない
- 自治体(市区町村)の助成金:住宅リフォーム全般を対象にしているものが多く、外壁塗装が対象に含まれるケースがある
住んでいる自治体に制度があれば、工事費の一部(多くは10〜20%程度、上限5万〜30万円程度)を受け取れます。制度は自治体ごとに異なり、年度ごとに内容が変わるため、申請前に必ず最新情報を確認してください。
国の制度(みらいエコ住宅2026事業)で外壁塗装は対象になるか
みらいエコ住宅2026事業とは
「みらいエコ住宅2026事業」は、国土交通省・環境省・経済産業省の3省が連携する「住宅省エネ2026キャンペーン」の一つです。2025年度の「子育てグリーン住宅支援事業」が予算上限到達で終了した後、その後継として2026年度に立ち上がった制度です。
全国どこに住んでいても申請でき、居住地域の制限はありません。ただし、外壁塗装単体での利用はできません。
外壁塗装単体では補助対象外
外壁の塗り替え(遮熱塗料・断熱塗料の塗布を含む)は、みらいエコ住宅2026事業の補助対象になりません。
国の制度で外壁に関わる工事が対象になるのは、グラスウールや硬質ウレタンフォームなどの断熱材を外壁の内側・外側に新設する「外壁断熱改修」だけです。塗料を塗り替えるだけでは「断熱材の設置」とは認められません。
断熱改修と外壁塗装をセットで行う場合でも、補助対象になるのは断熱改修部分のみです。補助上限は工事内容と築年数によって変わるため、詳細はみらいエコ住宅2026事業の公式サイトで最新情報を確認してください。
自治体の助成金・補助金の種類と対象工事
外壁塗装が補助対象になりやすい自治体の制度には、主に次の3種類があります。
住宅リフォーム助成金
最も広く普及しているタイプです。外壁・屋根・内装・設備など住宅改修全般に助成が出る制度で、多くの市区町村が独自に運営しています。遮熱塗料・断熱塗料の指定がなく、一般的な外壁塗装も対象に含まれるケースが多い点が使いやすいところです。
- 助成額は工事費の10〜20%、上限10〜30万円程度が目安(自治体により差がある)
- よくある条件:自己居住・所有者本人・地元業者への発注
省エネ・断熱改修補助金
省エネ効果の高い工事に特化した制度です。遮熱塗料や断熱塗料を使った外壁塗装が対象になることがあります。ただし使用する塗料の種類や性能基準が指定されていることが多く、一般的な塗料では対象外になる場合があります。
- 助成額は上限20〜50万円程度が目安
- よくある条件:遮熱・断熱性能の基準を満たす塗料を使用
空き家・老朽化対策補助金
空き家の活用促進や老朽化住宅の修繕を目的とした制度です。外壁や屋根の修繕が対象に含まれるケースがあります。移住定住を条件にした補助金も一部の自治体で設けられています。
「外壁塗装 助成金」で検索してはいけない理由と正しい探し方
「外壁塗装 助成金」と検索しても制度が見つからない最大の理由は、制度名に「外壁塗装」という言葉が入っていないことです。
ほとんどの自治体の助成金制度は、次のような名称で公開されています。
- 住宅リフォーム助成金・補助金
- 住まいの長寿命化支援事業
- 空き家改修費補助金
- 移住定住促進リフォーム補助
「外壁塗装」という言葉が制度名にないだけで、対象工事の中に外壁塗装が入っているケースは多くあります。次の手順で探すと見つかります。
- 「(自治体名)住宅リフォーム補助金」で検索する
- 自治体公式サイトの「住まい・建築」カテゴリを確認する
- 住宅リフォーム推進協議会の支援制度検索サイトで都道府県・市区町村を選んで調べる
- 地元の外壁塗装業者に補助金情報を確認する(現場で把握していることが多い)
助成金を受け取るための申請条件
助成金は工事をすれば自動的に受け取れるものではありません。申請者・住宅・工事・業者の条件がすべて揃って初めて申請できます。
申請者の条件
- 工事する住宅の所有者(または所有者の同意を得た居住者)であること
- 住民票が対象自治体にあること(居住要件)
- 市区町村税・固定資産税などの滞納がないこと
- 法人ではなく個人であること(多くの制度で法人は対象外)
住宅・建物の条件
- 自己居住用の住宅であること(賃貸・事務所・店舗は対象外が多い)
- 建物の建設から一定年数が経過していること(築10年・15年以上を条件とするケースあり)
- 建物が適法に建築されていること
工事の条件
- 対象工事の範囲に外壁塗装が含まれていること(制度ごとに異なる)
- 工事費用が一定額以上であること(「10万円以上の工事から」など下限が設けられるケースあり)
- DIYではなく施工業者への発注であること
業者の条件
- 対象自治体の区域内に本社・事業所がある業者(地元業者指定)を条件とする制度が多い
- 自治体に登録・認定された業者に限定するケースもある
申請の流れ・手順(着工前申請が絶対条件)
外壁塗装の助成金申請で最も多い失敗は「先に工事を始めてしまった」ことです。ほぼすべての制度が「交付決定前の着工は補助対象外」となっています。必ず下記の順番を守ってください。
| ステップ | 内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| ① 制度確認 | 自治体の公式サイトで制度・受付期間・対象工事を確認する | 年度ごとに変わるため最新版を確認 |
| ② 業者選定 | 申請経験がある施工業者に相談する | 地元業者指定の制度が多い |
| ③ 見積取得 | 補助対象工事を明記した見積書を業者に作成してもらう | 塗料名・施工面積を見積書に記載 |
| ④ 事前申請 | 自治体窓口に申請書類を提出する | 着工前が絶対条件 |
| ⑤ 交付決定 | 自治体から交付決定通知を受領する | 通知が届いてから着工 |
| ⑥ 工事着工 | 契約・工事開始 | 計画変更は事前に自治体へ協議 |
| ⑦ 完了報告 | 完了報告書・工事写真・領収書を提出する | 提出期限を厳守(遅延で取消リスク) |
| ⑧ 補助金受領 | 銀行振込で受領する | 完了報告から1〜3か月が目安 |
申請に必要な書類一覧
自治体によって違いますが、一般的に必要な書類は以下の7点です。早めに揃えるほど手続きがスムーズに進みます。
- 申請書(自治体所定の様式)
- 住民票(発行から3か月以内のもの)
- 建物の登記事項証明書(法務局または法務局のオンラインサービスで取得)
- 税金の納税証明書(市区町村税・固定資産税の滞納なし)
- 工事の見積書(業者名・工事内容・金額・塗料名を記載)
- 工事前の建物写真(外壁の現状を示すもの)
- (完了後)完了報告書・工事完了写真・工事の領収書
登記事項証明書は法務局の窓口だけでなくオンライン申請でも取得できますが、郵送で届くまで数日かかります。申請書類を揃える際は早めに手配してください。
注意点・よくある失敗例
着工後に申請して対象外になった
一番多い失敗です。「見積もりを取ったついでに契約・着工してしまった」というケースで、後から申請しても補助は受け取れません。交付決定通知が届いてから着工することを、施工業者とも最初に共有しておいてください。
年度途中で予算が終了した
助成金は自治体の年度予算内で運用されるため、年度途中で受付終了になることがあります。多くの制度は4月から5月に受付を開始し、先着順で締め切ります。外壁塗装を計画しているなら、早めに自治体へ確認することが受給の第一歩です。
地元業者指定の制度で市外業者に発注した
地元業者限定の制度で、対象外の業者に発注してしまうと補助を受け取れません。業者を選ぶ前に「この業者はこの制度の対象業者になるか」を自治体に確認しておくと安心です。
見積書の記載不備で審査が通らなかった
見積書に塗料名や施工面積が書かれていない、写真が要件を満たしていないなどで差し戻しになることがあります。自治体窓口でチェックリストをもらって、提出前に一度確認しておくと安心です。
よくある質問
外壁塗装単体で国の補助金は使えますか?
使えません。2026年時点で国の住宅省エネ制度(みらいエコ住宅2026事業)では、外壁塗装の塗り替え単体は補助対象外です。外壁に断熱材を新設する断熱改修が対象になります。自治体の制度では外壁塗装単体でも対象になるケースがあります。
国の補助金と自治体の助成金は併用できますか?
基本的には併用できます。国と自治体では財源が異なるため、両方の要件を満たせば重複して受け取ることも可能です。ただし自治体によっては「国費を財源とする他の補助金との併用不可」と定めているケースもあるため、募集要項で確認するか自治体窓口に問い合わせてください。
工事が終わってから申請できますか?
ほぼすべての制度で工事後の申請は認められていません。「申請→交付決定→着工→完了報告」の順番が絶対条件です。工事が終わった後で申請しても補助を受け取ることはできません。
申請を業者に代行してもらえますか?
書類作成や窓口手続きを業者が代行してくれる場合があります。ただし制度によっては本人申請が原則とされているケースもあります。業者に依頼する場合は、事前に自治体に代行申請が可能か確認してください。
助成金・補助金が受け取れるまでどれくらいかかりますか?
申請から交付決定まで1〜3か月、工事完了から受領まで1〜3か月が目安です。年度内に受け取りたい場合、着工の3〜4か月前には動き出してください。
まとめ
現場で見積もりのご相談をいただく中で、助成金を知らずに着工してしまって後悔する方を何人も見てきました。制度の存在を知っているかどうかだけで、数十万円の差がつくこともあります。当社では見積もりの段階からお客様の自治体の制度を一緒に調べ、申請書類の確認もお手伝いしています。
- 国の制度(みらいエコ住宅2026)では外壁塗装単体は対象外。断熱材の新設とセットの場合のみ一部対象になる
- 自治体の助成金が主な活用先。住宅リフォーム助成・省エネ補助・空き家対策補助などの名称で存在する
- 「(自治体名)住宅リフォーム補助金」で検索するのが探し方の第一歩
- 着工前申請が絶対条件。工事を先に始めると補助は受けられない
- 予算には上限があり年度途中で終了することも多い。早めに動くほど受給できる確率が上がる
外壁塗装の費用や助成金の活用について、ご不明な点はお気軽にご相談ください。